自分流に愉しむ「気まま」な庭づくり | ||||||||||||
気ままな庭 (doroashi garden) | ||||||||||||
気ままな庭の池 (水質改善奮闘記) | ||||||||||||
庭に池を作ること,これは憧れとも言えること。鯉を泳がせ、睡蓮を咲かせて、水音を聞く。小さな庭の小さな池でも、贅沢な気分。 |
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水質維持の悩み・水質維持対策の始まり 2000.8.15 記載 |
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池の全景(二階から見る)……右の緑のすのこの下にポンプ、木の蓋が濾過槽、中央左の吐水口から水が出ます。 (濁りきった水・写真をポイントして止めてください) |
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池の構造 2000.9.13 更新 |
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池の金魚と鯉(撮影は2002.9.23) | ||||||||||||
そもそも鯉を飼い始めたのは そもそも鯉を飼い始めたのは五年ほど前です。それまではマンションで熱帯魚を飼っていました。ある日外出先から帰ると、水槽の水が3分の1くらいになっており、床は水浸し。魚は元気でしたが、家の中でポンプとヒーターを使うことの恐ろしさを実感しました。濾過槽が詰まって水が溢れていたのです。もうすこし帰宅が遅かったら、あわや火を出すところでした。この事件以来、熱帯魚が自然消滅すると同時に、バルコニーで魚を飼うようになり、、メダカ、金魚、鯉、亀に転向。〔亀はこちらに来てすぐに逃げた〕。中でも鯉はぐんぐん大きくなることが魅力です。(もちろん亀も金魚も大きくなりますが) ホームセンターで1匹数百円の鯉を買って来て、一年もすると倍ほどの大きさになります。決して専門店で高い最上級の鯉を買ってくる趣味はないのですが、世界中で二つとないお気に入りの模様の鯉が成長するのは楽しみです。 引越しの時、最もなんぎして持ってきたのが、この鯉と盆栽。何はともあれ、早く池を作りたかった。もはや、W65cmD45cmH45cmの小さなプラスチックの箱で飼うには、鯉が大きくなりすぎて可愛そすぎました。池の位置は、庭の中で最も日当たりの悪いところ〔藻の発生がちょっとはましかということで〕で、リビングの畳コーナーの前に決めました。和室コーナーからは、ナツツバキの幹ごしに眺められる位置です。 池の構造と材質 さて、今回のテーマは池の構造です。まず大きさは、上のタイトルのところにも書きましたが、だいたい幅4m奥行き1.5m深さ40cmです。憧れとしては、ミニビオトープらしく、林の中の水溜りみたいに作りたかったのですが、狭い庭のこと、そういうデザインではうるさくなると思い、今のような直線的でエッジの利いたデザインとしました。またこの方が占有面積の割りに有効な水量を確保できます。 材料は、底を池用のシートにしました。これなら施工後すぐに鯉を入れることができます。色が黒いのもいい点です。残念な点は、角の部分はどうしても皺になるところがあり、みっともない点です。水が濁ってくると気になりませんが、きれいに透き通っているときは何かで上手に隠さないと、なんとも…。 基礎はなく、土を掘って側面だけコンクリートで粗く固めて、その上にシートを乗せているだけです。 水際は、シートを押さえるかたちで、黒い材木で縁取りをしました。材木というは実は樹脂系の擬木です。腐らず丈夫ですが、よく見ればやっぱり擬木と分かりますね。しかし黒い縁取りにしたかったので、本物の木では無理だったわけです。黒にこだわっていたわけは、明るい錦鯉が映えるからですし、池の縁の直線が白く浮いたようにしたくなかったからです。写真にある緑のすのこは、水中ポンプを隠すために製作したものです。 濾過槽も設置し、池を覆う形でもみじを植え、吐水口からの水が光る位置に庭園灯も設置して、いよいよ池に鯉を放しました。楽しみと苦しみの始まりでした。1998年7月でした。 |
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濾過(ろか)槽 2000.9.29 更新 |
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濾過槽内部(左が池) 蓋をした状態 <写真をポイントしてください> |
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ろか槽の箱 「気ままな庭の池」の濾過槽は、実は以前バルコニーで鯉を飼っていたプラスチックの箱の転用です。この青い箱は、何年も前にホ―ムセンターでとにかく丈夫で大きなやつということで買いました。当時は、今ほど本格的で大規模なホームセンターなどない時代でした.たぶんこの箱は、八百屋さんでスイカとかを入れておくものではないかなあ、分かりません。買ったときから蓋はありませんでした。箱のサイズは幅65cm、奥行き45cm、深さ35cmくらいです. |
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左:水中ポンプとすのこ 右:濾過槽へのパイプとバルブ | ||||||||||||
水の流れ この青い箱に濾材をいれ、塩ビのパイプをとり付け、水中ポンプから池の水を送りこんでいます。写真の左に池があり、水はパイプ(斑入りヤブランで見えにくいですが)を通って槽の右下から濾過槽に入ります。パイプにはバルブを二つ付けていますが、写真の奥の赤いバルブが濾過槽への水量調節用、手前の赤いバルブが排水溝へ水を流す時の切り替え用(普段はフリーです)です。ろか槽に入った水は、ろ材の間を通り抜けながら濾過され、槽の上方の出口からまたパイプを通って、吐水口から池に戻ります. ろ材が詰まって、水が溢れ出さないように、オーバーフローもとっており、溢れた水はここから直接池に戻ります.(濾過槽内部の写真の左下に丸い穴が見えます〕 正規のルートで水が池に戻るのは、池の左の方です.(池の中で水が循環するように考えてのことです)そこまで、ゆるい水勾配で配管の中を流れていきますので、排水側のパイプの径は大きくしてあります.また、この排水口は角度を変えることができます.ろ材の入れ具合、汚れ具合、ポンプのパワーによって、水位が微妙に変ることから、色々実地でやってみないとベストの槽内の水位と排水量が分からなかったからです. ここまでが最初の状態でした。最初はろ材をそのまま、槽の中に入れていたのです.しかし、濾過能力が思わしくない。工夫の始まりです。 今は濾過槽に、もう一つの箱(写真のピンクの箱)を入れています.この中の箱は主にろ材を入れる箱で、実は洗濯物などを入れる網かごの転用です。この網かごには、ビニールのシートを張り付けてあります.水が入って来る方(写真の下側)は、網かごのビニールシートの下方に隙間を空け、逆に水が出て行く方(写真の上側)は、上方に隙間を空けています。すなわち、この網かごの中を水が通り抜けて行くようにするためです。 |
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緑色のメッシュは活性炭を入れている袋です。(ホームセンターで売っているもの) | ||||||||||||
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日除けと24時間運転など 2000.10.8 更新 |
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よしずの日除け 吐水口 | ||||||||||||
日除けの設置 次の水質対策として、日除けを設置しました。もともと池は庭の中で最も日のあたらないところに配置したのですが、それでも夏場なら昼前くらいまで日があたります。池の水質悪化の最大の原因は、藻の大量発生ですから、これを何とか抑えたいと思ってのことです。子供の頃、住んでいた家の裏の日のあたらないところに防火用水があって、その中に鯉が泳いでいましたが、水は透き通っていたような記憶があります。鯉のためには日があたるほうが色がきれいに出るといわれていますが、次々死んでしまったのですからそんなことは言っておれません。日除けをするといっても夏場だけのことですし、効果はどれくらいあるか分からないけれど、今年はとりあえず思いつくことは何でもやってみようという気でいましたので、実施することにしました。 何で覆うかを考えた末に、買ってきたのはヨシズです。睡蓮やウォーターカンナの鉢を沈めている位置以外で、池の約7割くらいの範囲を覆いました。餌もこの隙間からやります。始めは池の水面が見えるように、ヨシズを少し浮かして設置することも考えましたが、どうも格好良くないし、夏以外は変な感じになってしまいます。効果があれば、格好のつく設置の仕方は来年考えることとして、今年はとりあえず池の縁にヨシズを直接置くことにしました。置いてみると、なんだか庭が明るく見えて、違和感はないという印象でした。 24時間運転 いうまでも無く、濾過槽の運転は24時間連続運転が原則です。一度ポンプを止めると、濾過槽の中で水が滞ってしまいますし、水位が下がって、濾材の一部が空気中に露出してしまいます。本来の濾過能力が落ちてしまうわけです。ポンプにとっても連続運転の方が負荷が一定になりますので、いいかもしれません。(今のポンプは三代目で、今までほぼ一年で壊れてしまいましたが、連続運転の方が長持ちするかどうかは、まだ分かりません) これまで、24時間連続運転をしていなかったのは、水音の問題でした。ジョボジョボという音が、吐水口から池に落ちるときに絶えずしていますので、夜には近所迷惑ではないかと気になったわけです。最初に試してみたのは、吐水口から水を池に落とさないように形状を変えて水の中にパイプを突っ込んでみたことです。しかしこれは予想通り、水の流れが悪くなり濾過槽から水が溢れてしまいました。そこで、水の落下する距離をできるだけ小さくすると音も小さくなるだろうと、縁の丸くてつるっとした植木鉢を、吐水口ぎりぎりの高さに置き、その中に土を入れ、表面は白い石で修景的に入れました。水の一部は鉢の土の中を浸透していきますが、ほとんどの水は鉢の中に溜まって、縁を伝って池に落ちます。微妙に鉢の位置と傾きを調整すると、うまく水を鉢の縁全体を伝って落とすことができました。それでもかすかに水音はしていますが、全く気にならない程度にすることができました。これでいけるという方法が分かったので、今後もう少し格好の良い鉢と置き方を考えるつもりです。 |
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澄んできた水(底の白い石が見える) | ||||||||||||
これ以外にも、新しい水を供給するために雨水の利用も考えました。家の屋根から水を取るために、今ある縦とゆを切って隙間をあけておき、雨が降ってくるたびに池に誘導するとゆを隙間に差し込んで取り付けるという案を考えましたが、やはりあまりにもわざとらしくてできません。そこで、面積は小さいけれど、パーゴラの上に降った雨を取ることにしました。(これについてはWORKのパーゴラの制作〈とゆの取り付け〉を見てください。) |
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中間まとめ 2001.1 更新 |
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完全に透明になった池の水(2001.1撮影) 以前は冬でも濁りきっていた。 右:循環用パイプ(濾過槽から左へ流れて吐水口から池に戻る) |
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2002年夏の様子 2002.9.23 更新 |
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余談 2002.9.23 更新 |
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皆さんもどうでしょう、池を設置されたら。
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