message テーマ4 自分流に日々を楽しむ 楽十 アンジュレーション | ||||||||||||||||||||||||
一級建築士・インテリアデザイナー・ガーデンデザイナーの庭づくり講座/ガーデニングデザインメッセージ集 | ||||||||||||||||||||||||
庭が、どこか単調で殺風景だと感じたことはありませんか。とくにナチュラルガーデンにされている方は、花がいっぱいということもないでしょうし、草や木も華やかさがなく、物足りなさを感じることもあるでしょう。自然の野山がお手本だとはいっても、そのままの姿を再現するのでは密度が低くて散漫すぎるわけですから、凝縮することが必要ですね。植える木も野山の木よりもぐんと小さなものにして。コツは地形をつくることです。 場所でつくる物語性 地形をつくる、つまり起伏をつけることによって景色に奥行きができ、自然の野山を想像しやすくなります。単に高さの変化があるだけでなく、小さいながらも平坦部、尾根部、谷部、頂上といった部分ができるわけです。その部分と、木や灌木の根元や石の下といったスポットが組み合わされて、さまざまな「場所」ができるわけです。地形の変化を目で追うことができるようになって、それぞれの「場所」になんらかの「物語性」ができてきます。物語といっても、ファンタジーなストーリーを無理やりにひねくり出すという意味ではありませんよ。心で見る奥行きのある庭の景といったところです。 石を置く 景石にと思って山で拾ってきた石は、小さすぎて、そのまま地面に置いたのではさまになりません。それでも数が大量にあれば、また違った景をつくることはできますが、ぽつぽつ置いたのではビンボーくさいだけです。庭にアンジュレーションがあればどうでしょう。その斜面に埋め込むように石を据えると、平坦部に置いたときとはずいぶん印象が違います。見違えるように自然の野山らしく見えてきます。 発想を変えて、箱庭だと考えてみましょう。子どものときにつくりましたね。山から川が流れていて、田んぼがあって農家があって、道が隣村に続いているといった景色を鳥瞰的に自由に想像してつくりましたよね。庭の地形にも、そんな感覚をもち込んでみましょう。角のある石を、崖をつくると思って組みましょう。いろいろな発想を喚起する、つまり見る人に訴えかけるもののある庭づくりがいい庭のひとつの条件です。ただ、箱庭といってもあくまで感覚です。ディスプレイになってしまってはいけません。 土を持ち込むとき 木を植えてしまったところに土を盛り上げて山をつくるなら、注意することがあります。木の幹を埋めてしまわないことです。深植えといって、木を弱らせてしまいます。 何も植わっていない状態の土の山を見ると、地形の変化がよく見えますが、草を植え込むと地形が隠れてしまいます。ですから土を盛るときは、大胆に変化をつけることを心がけましょう。土は園芸店で真砂土を購入します。造園業者に頼むのも楽です。真砂土には肥料分がありませんから腐葉土などを混ぜます。そのあたりの空き地でとってきた土は使えません。雑草の種が入っているでしょうし、有害物質が入っていないとも限りません。まわりにいくらでもある土を購入することに抵抗があるかもしれませんが、後で入れ替えることは現実的ではありませんから、少々の費用は惜しまないようにしましょう。 このメッセージは この本に掲載されています。
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