message テーマ4 自分流に日々を楽しむ 楽二 見せるべきものは | ||||||||||||||||||||||||
一級建築士・インテリアデザイナー・ガーデンデザイナーの庭づくり講座/ガーデニングデザインメッセージ集 | ||||||||||||||||||||||||
夜の庭を楽しんでいますか。私は、仕事から帰ってくるとまっ先に庭を一巡します。雨の日も軒下をひとまわりします。わずか二〇坪程の庭ですが、いろいろと見てまわります。とくに雨上がりの夜の庭は、最高に気持ちがいいものですね。 ライトアップの演出 照明が演出的にきちんとしつらえられている夜の庭はとてもきれいです。昼間には気になる裏の家や、庭の隅っこの雑然とした部分が見えなくなり、最もお気に入りの部分だけが浮かび上がります。夕方になると、早々にシャッターや雨戸を下ろしてしまうお宅が多いのですが、とてももったいないことだと思います。我が家では十時過ぎまでリビングのカーテンも引きません。 蚊の猛攻を受けるのが厭で庭には出ないとしても、リビングから眺められるように、庭の照明は付けましょう。ライトアップされた木や花が鮮やかな光を反射しています。落葉樹の薄い葉っぱは照明の光を透過させて、よりさわやかな緑に見えるでしょう。雨が降っていたり雨上がりだと、枝先や葉先に付いた水滴が光っています。レースのカーテンさえ引かず、絵のような(ピクチャレスクな)庭の景色を家の中にとり込みましょう(余談ですが、レースのカーテンは織模様のないものを選びましょう。カーテン越しに庭を見るときに模様がじゃまになります)。 庭の奥行きをつくるための重ね合わせ手法がうまくできていると、ライティングが活きてきます。奥の黒々とした石庭の手前にきれいな木の幹が光って浮き立っていたり、逆に手前の木がシルエットになって奥の花壇の花が鮮やかに光っていたり、昼間以上に奥行き感が出ます。スリッパをつっかけて庭に出たくなってきませんか。 夜ならではの楽しみ 夜の庭には昼間と違う発見があります。蚊やナメクジもいますが、カナブンの食事風景を見ることができるかもしれませんし、アマガエルを発見するかもしれません。季節によっては虫の声を聞き分けたりもできますね。それに夜の匂いは違うようです。 庭を一〇〇パーセント楽しみたいですよね。毎夜の庭散歩を日課にしましょう。そしてもっと積極的に、夜の日常生活として庭に出ること、例えば、犬との遊び、池や睡蓮鉢の世話、花の手入れ、写真撮影、読書、酒を飲む、音楽を聴く、花火をする、そして、家族とポツリポツリと話しをする。いろいろなことができますよ。夕食後のデザートを庭でいただくのもいいですね。 道往く人の目から遮られていないと気恥ずかしいかもしれませんが、庭を存分に楽しんでおられるのだなと、うらやましがられますよ。見せるべきものは、草や木や花ではなく、自然体で庭を存分に楽しんでいるあなた自身なのです。 このメッセージは この本に掲載されています。
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