message 「庭作りのポイント」編 … 駐車場の緑 | |||||
一級建築士・インテリアデザイナー・ガーデンデザイナーの庭づくり講座/ガーデニングデザインメッセージ集 | |||||
私の住んでいるところは新興住宅街ですので、今風の庭がたくさんあります。感心することも多いし、勉強になったりもします。このごろ急に増えてきたのが、駐車場の床を緑でデザインした家。 屋根付きのカーポートではなく、オープンな駐車場ならではの設え、レンガ敷きやインターロッキング舗装や洗い出し舗装に「緑」を組み合わせるというものです。 * * よくあるケースは、タイヤがはまり込まない程度の細い目地を取って、そこに玉竜や芝を植えるタイプ。 目地の入れ方がデザインのポイント。あっさり碁盤目に入れるだけでなく、斜めの線を入れたり、曲線を使ったり思いのままです。 また、目地によって区切られた舗装部分の素材を変えたり、色を変えたりすることで、デザインを平面パターンとして遊ぶこともできます。 次によく見かけるケースが、車の中央の底の部分だけに植栽を施すパターン。 1メートル弱×3メートルほどの植栽スペースになります。ここは基本的に車のタイヤが通らないところにしますので、車高より低いものなら何でも植えられます。ちなみに我が家はこのタイプ。玉竜とヘデラとタマスダレを植えています(昨年まではインパチェンスを植えていました)。 そして、基本は植栽で、タイヤの通るところにだけ舗装するというケースもあります。つまり逆パターン。植栽は普通は芝。 それぞれのタイプを組み合わせることもできます。思い思いに遊んでください。 * * 駐車場の床のデザインは、ぜひ門へのアプローチと一体的に考えてください。床のパターンと、門へのアプローチとが連続していてこそ、広がりが出ます。門と、アプローチと、カーポートの床が、素材もデザインもとってつけたようにばらばら、なんてことにならないようにね。 駐車場の床は、表面(仕上げ)はレンガ敷きでも、車の荷重のことを考えて、しっかりコンクリートで作るものです。目地を入れてそこに緑を入れたいと思っても、コンクリートを打ってしまってからではどうにもなりません。これから外構を設計するという方はぜひ考えてみてください。 留意事項は、雨水排水や汚水排水の枡などの位置です。せっかくデザインはしたものの、目地に枡がちょうどかかってたなんてことになれば……。それらの枡は事前に作られているでしょうが、ホントは駐車場の床のデザインが先にあって、そのれに合わせて枡の位置などを決めたいですよね。早い時期に外構デザインを考えておけば、枡の位置はそこそこ自由になります。 駐車場はとても大きなボリュームがありますので、家の面構えにとても重要です。もしかすると、門よりも重要かもしれません。特に、カーポート(駐車場の屋根のこと)は、街並みにも大きな影響があります。もし、あの無粋なカーポートの屋根やゲートがなければ、あちこちの街の街路空間にどれほどのゆとりが生まれることでしょう。 |
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