実践編 竹林・竹やぶ
一級建築士・インテリアデザイナー・ガーデンデザイナーの庭づくり講座/ガーデニングデザインメッセージ集


竹林・竹やぶ


 先日、購読者の方から、キンメイチクを買ってきて庭に植えたというお便りをいただいた。「和」がブームだから、これから竹の人気ももっと出てくるんだろうね。モダンな使い方もできて、小さな庭にも使い勝手があるからね。ただし、その方にも言ったけど、遮根対策はきちんとしよう。コンクリートで枡を作るなり、深い鉢ごと埋めるなり。心配症になりすぎずに。


で、竹の話。

 先日、京都山城の特定非営利法人(NPO)法人「やましろ里山の会」主催の講演会を聞きに行った。演題は「アジアの竹文化と日本の暮らし−循環型ライフスタイルにおける竹資源の利用」という難しそうな話題で、京都府立大学の先生が話された。ドロアシの住む京田辺市は竹林が多く、かぐや姫の里と呼ばれているし、竹文化に精通していた隼人民族が古墳時代に移住してきた地であって、それになんといってもドロアシが毎年春になると朝掘りの筍を食べるのが楽しみということで、興味を持って聞いた。


 ここでその中身を紹介するつもりはないが、「そういえばなあ」という点があった。「竹林」と「竹やぶ」。いままで言葉の違いを、意識せずになんとなく使っていた。最近、竹林が手入れもされず放置され、どんどん竹林が他の樹林地を侵食して大増殖しているらしい。手入れがされなくなってきたのは、外国産の安い筍や竹材が輸入されて、地域の竹林の経済性がなくなってきたからだという。
 古い竹を切って更新されていて明るい清潔そうな林床が保たれている竹林に比べて、放置されて古い竹が縦横に倒れ掛かり、いろんな下草や潅木が生えて薮となってしまった竹林。

 地域を散策していても、その違いは容易にわかる。気持のいい林と胡散臭い林、好きなところと嫌いなところ、豊かさと荒廃。雑木林の中に増殖しつつある竹の圧倒的生命力。手入れが行き届かない象徴的な悲しい光景。そういうふうに見ながら歩いてはいたが、改めて問題提起されると、見る目が少しクリアになる。
 「なにごとにもせんだちはあらまほしきものなり」だ。

 地域の自然が荒廃してきていることに気がつくたびに、僕らの庭づくりが個人の楽しみのために、無意識に自然を消費し、破壊しているものになっていないかと自問する。


 せっかくの記念すべき100号(丸2年だ! 購読者の皆さんに感謝!)が、なんだかよくわからない話になってしまった。

(念のためお断り……ちなみに、ほんとに100号かどうか、チト怪しい。ドロアシは、そういう細かいこと、自己満足的なことにはあまりこだわらない。というより、いい加減。ホントは100を超えているかもしれないし、足らないかもしれない)


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